花屋の業務スケジュールとは?年間スケジュールやポイントなども紹介

花屋の仕事に興味があり、1日の業務の流れや年間スケジュールについて知りたいと思っている方は意外と多いのではないでしょうか?花屋は、忙しい時期とそうでない時期の差が大きい仕事です。しかし、年間スケジュールや業務のポイントを理解することで、効率的に仕事を進めることができます。今回は花屋の1日の業務の流れや年間スケジュールをご紹介します。また、花屋のスケジュールの知っておくべきポイントも解説します。

花屋の基本情報やスケジュール

花屋で働きたいと考えているものの年収や土日・祝日に休みを取れるかなど気になっている方は多いのではないでしょうか。以下では、花屋の基本情報となる平均年収や休日休暇を解説します。

平均年収

花屋の正社員の平均年収は、およそ325万円程度と言われており、月収に換算すると27万円程度になります。しかし、平均年収は企業や店舗により異なるため、あくまでも参考程度にしましょう。

休日休暇

花屋の仕事は、職種や働くお店の規模により休日の取り方も大きく異なります。一般的に、土日などの決まった休日の概念はなく、1年を通して繁忙期と言われる時期と閑散期と言われる時期で働き方が異なることが多いようです。

例えば、1年で一番忙しいのは母の日や年始で、花の持ちが悪くなる夏場は、閑散期で花屋店舗に勤務する場合は休みが多くなる傾向にあります。基本的にお休みは不定期になると考えておくのが良いでしょう。

花屋の基本的な業務スケジュール

花屋の仕事は開店準備、お客様の対応、花の手入れなど、1日が終わるまで多岐にわたる業務をこなす必要があります。以下で花屋の1日の基本的な業務の流れを詳細にご紹介していきます。

仕入れ

花屋の入荷は土日を除き、隔日で鮮度の高い花を仕入れることが多いですが、店舗の規模や経営状況に応じて、臨機応変に対応している所もあります。仕入れのある日は、早朝から業務を開始し、高品質で人気も高い生産者の所へは早めに行って買い付けるなど、優先順位を付けた臨機応変な対応が求められるでしょう。

開店

開店準備は花屋の仕事の基盤となる重要な部分です。新鮮な花を並べて店内を清掃し、必要な材料を準備し、当日の営業をスムーズに進めます。花の配置は特に重要で、色や形を考慮しながら美しくディスプレイを行っていきます。美しいディスプレイを行うとお客様が店内に入った瞬間から花の美しさに引き込まれることでしょう。

また、開店準備には在庫の確認も含まれます。十分な量の花や関連商品を確認し、必要に応じて仕入れの手配を行います。さらに、店内の温度や湿度を調整し、花が長持ちするような管理も重要です。

接客・販売

花のお世話や入れ替えなどのオープン準備が整ったら、開店をしてお客様の対応や販売業務を行います。開店後もその都度、店頭に並んでいる花の状況を把握したり、お手入れを行ったりすることも大事な業務です。また、ブーケやアレンジメントの注文が入れば、用途や希望のイメージをヒアリングし、予算、受取日、配達日などの確認を行い、注文を受け付けるなどの作業もあります。作業の合間を見ながら、予約時間までに注文が入っているアレンジメントの商品を作成し、完成させておくことも重要です。

花の管理

管理の仕事の主な内容には、水揚げと水替えがあります。水揚げは、仕入れたばかりの花が十分な水を吸い上げられるようにするための作業です。それぞれの花に適した方法で、茎を切ったり枝を叩いたりします。水揚げ作業は花が新鮮で元気な状態を保つために、毎日欠かさず行われます。

一方、水替えは前日から店頭に並んでいる在庫の花の水を、新鮮なものに交換する作業です。重い水入りのバケツを運ぶのはとても重労働ですが、花の鮮度を保つため重要な仕事になります。店舗によっては、切り花だけではなく鉢植えの花や苗を扱っている場合もあり、水やり以外に花がらを摘み、見栄えをよくするのも大切な仕事の1つです。

ディスプレイ作成

イベントの実施や季節などに合わせて、商品のディスプレイを作成・変更するお仕事です。基本的に正社員・オーナーが考案したディスプレイ案を元に陳列していくのがほとんどです。ディスプレイに使う商品のポップ作成をすることもあります。ポップの完成度で売れ行きが変わることもあるため、センスを活かせるチャンスです。

花束・アレンジメント作成

華やかに見えるように花束の周りにラッピングを行ったり、店頭に飾る用の花輪を作ったりするほか、お客様の注文に沿った花束をオリジナルで作ります。オリジナルの花束を制作する場合はお客様の予算とイメージに合わせ、より良いものになるようにアドバイスを行い、見栄えのする花束に仕上げます。また、装飾に使う小物を作るのも大事な仕事の1つです。

発送業務

昨今では実店舗だけではなく、ネットショップで花を販売するお店も増えてきました。ネットショップの場合は営業時間が決まっておらず、24時間注文を受け付けられるため、広範囲での集客にとても役立ちます。オーダーが入ったらその都度確認して梱包などを行い、鮮度を保ったままお客様の手元に届くように発送することも大切なポイントです。そのため、ネットショップを充実させるためには、さまざまなアレンジを施した写真や実際の花の写真などをアップし、お客様を飽きさせない施策もとても大切な業務です。

閉店

夕方を過ぎてきたら、少しずつ閉店の準備に取り掛かっていきます。すでに開花のピークを迎えており、翌日以降でお客さんの手元に渡りすぐに枯れてしまいそうな花は、値下げをして販売するなどの対応が必要です。閉店後には、当日分の売り上げを集計してレジを締め、店内清掃や在庫品のお世話を行いましょう。忙しくて店内の花材をあまりチェックできていなかった日は、閉店後にお手入れする必要もあります。さらに、翌日分の注文を確認したり、スタッフミーティングを行ったり、時間を設けてアレンジメント作成の練習なども行う可能性もあります。

店内清掃

花屋の掃除は、単に床を掃除するだけではありません。花が入っていたバケツを丁寧に洗う仕事や陳列棚および壁の掃除、仕入れた時に花が入っていた段ボールを潰す作業、花の整理など細かい作業がたくさんあります。きれいな花を取り揃えていても店がきれいでなければ、お客様の購入意欲も削がれてしまいますし、せっかくの花の価値も下がってしまうでしょう。花屋の仕事の大半は掃除であるといっても良いくらい掃除はとても大切な作業であり、花屋の仕事の基本です。

花屋の主な年間スケジュール

花屋の主な年間スケジュールについて、月ごとに対応する主な行事、使用目的、使う花についてまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。

1~3月

1~3月は成人式、節分、卒業式、バレンタイン、桃の節句、卒業式、歓送迎会といった行事があります。

月と主な行事使用目的使う花
1月成人式アレンジ、花束華やかな色合いの花
2月節分、卒業式、バレンタインアレンジ、花束、スタンド花落ち着いた色合いの花
3月桃の節句、卒業式、歓送迎会アレンジ、花束、スタンド花桃、桜、落ち着いた色合いの花

4~6月

4~6月は入学式・離任式、母の日、父の日といった行事があります。

月と主な行事使用目的使う花
4月入学式・離任式ステージ飾り、ブーケ、花束ボタン、桜、ハイブリットリリー、カーネーション、デルフィジャイアント
5月母の日花束、アレンジ、贈り物カーネーション、バラ、シャクヤク、お母様が好きな花や好きな色を持つ花
6月父の日花束、アレンジ、贈り物バラ、お父様が好きな花や好きな色を持つ花

7~9月

7~9月は七夕、終業式、夏休み、お盆、お彼岸、敬老の日といった行事があります。

月と主な行事使用目的使う花
7月七夕、終業式、夏休みステージ飾り笹の葉、向日葵
8月お盆仏花、お供え菊、ハス、ミソハギ、向日葵
9月お彼岸、敬老の日仏花、お供え、花束菊、ガーベラ、バラ

10~12月

10月〜12月はハロウィン、七五三、文化祭、クリスマス、正月準備といった行事があります。

月と主な行事使用目的使う花
10月ハロウィンランタン、アレンジオレンジ色系の花、ラナンキュラス、バラ
11月 七五三、文化祭アレンジオレンジ色などの明るい色系の花
12月クリスマス、正月準備アレンジ、しめ飾り、門松ポインセチア、コチア、もみの木、千両、松、梅

花屋のスケジュールで知っておくべきポイント

花屋のスケジュールで知っておくべきポイントには以下のようなものがあります。

  • 店舗によって開店時間や閉店時間が異なる
  • 花屋には「表日」と「裏日」がある
  • 年末年始は忙しくなることも

それぞれのポイントを以下で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

店舗によって開店時間や閉店時間が異なる

店舗を構えている場所によって、最も忙しい日や時間帯はさまざまです。通常の路面型の店舗や駅・ショッピングモールなどに入っている花屋の場合は、土日祝日など世間一般的に休日となる日が最も忙しくなります。一方、オフィス街に店舗を構えている花屋では平日が忙しく、中でも最も忙しいのは月曜日で、社内やエントランスなどに飾るお花のオーダーが多く入る傾向です。オフィス街の店舗では、土日はお客さんの入りが緩やかになるので、土日のどちらかが定休日や土日の休み希望も通りやすいかもしれません。また、繁華街の店舗では深夜まで営業している飲食店が多いため、夜遅くまで営業しています。そのため、バーなどへ行かれるお客さんが、お花を買いに立ち寄ることも多いです。立地場所で開店時間や閉店時間が異なることを知っておくと良いでしょう。

花屋には「表日」と「裏日」がある

花屋には、表日と裏日があります。表日とは、仕入れによって花が入荷する日のことで、裏日は入荷がない日のことです。お客さんの入りが多い土日を除き、花屋では2日に1回ほどのペースで花材が入荷しています。店舗の規模や個人経営のお店などでは、売れ行きによって仕入れを1週間にしている場合もあるようです。

年末年始は忙しくなることも

お花屋さんは、年末年始を中心としたクリスマス後~1月中旬くらいまでは忙しくなることも多いです。この期間の具体的な仕事内容には以下のようなものがあります。

  • クリスマス装飾からお正月装飾への変更
  • お花の入荷作業
  • 新年のお花の製作・配達

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まとめ

今回は、花屋の基本的な業務スケジュールや年間スケジュールについてご紹介しました。花屋は季節によって業務内容が大きく変化する仕事です。春には入学式や卒業式、夏には母の日やお盆、秋には敬老の日やハロウィン、冬にはクリスマスやお正月など、イベントに合わせて花束やアレンジメントの注文が増えます。さまざまなイベントに備えて、事前に準備をする必要があります。また、花屋の1日のスケジュールも多くの業務をこなす必要があり、それなりの体力や根気も必要です。しかし、お客様に花の魅力を伝え喜びを提供する仕事はかけがえのないものでしょう。

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