花屋の仕事に虫はつきもの?遭遇する可能性や対処法なども解説

花屋の仕事に虫はつきもの?遭遇する可能性や対処法なども解説

花屋の仕事に興味を持っている一方、虫が苦手で今一歩具体的な行動を起こせないと悩んでいる人もいるかもしれません。花屋で働く際、どのくらい虫と遭遇するのか、どのような虫に遭遇する可能性があるのかなどを知っておけば、安心してお花屋さんで働くことができるでしょう。今回は花屋の仕事における虫のあれこれについて解説します。

花屋の仕事と虫の関係

花屋の仕事は虫がつきものなのではとイメージする人も多いかもしれません。結論から言えば、虫に遭遇することはあります。ただし、毎日多くの虫を駆除し続けるようなことはまずありません。虫が苦手な人であれば特に心配かもしれませんが、対策次第で十分働ける環境です。

また、花屋の仕事において虫を取り除くのは非常に重要です。虫対策を疎かにしていると、商品に虫がついたままお客様に渡してしまう可能性があり、商品に不備があったとしてクレームにつながるリスクもあり得ます。そして何より、お客様がその花を楽しんだり、大切な人に贈ったりするシーンを、虫で台無しにしてしまう恐れがあるのです。

お客様に最高の商品をお渡しするため、花屋と虫への対策は切っても切れないものがあります。

花屋で虫に遭遇しやすいシーン

花屋で最も虫を発見する可能性が高いのは、植物を扱っているタイミングです。基本的に虫は草花など植物につくので、植物と多く接する場面は必然的に虫との遭遇率も高まります。ほかにもさまざまなシーンで虫に遭遇しやすいので、詳しく見ていきましょう。

花の水揚げ作業のとき

花屋で最も虫と遭遇する可能性が高い場面の一つが、花の水揚げ作業のときです。水揚げとは、切った草花を長持ちさせるための作業のことで、水の中で草花の茎を斜めに切ることで、水を吸い上げやすくします。仕入れた切り花は、まずこの水揚げ作業を行いますが、仕入れたばかりなので虫が入る確率が高いです。

仕入れ前の草花も虫がついていないか完璧にチェックしていないので、虫に遭遇するものとして作業をすると良いでしょう。

花のメンテナンスのとき

花屋では商品である草花のメンテナンスも日々行いますが、その際に虫を発見することもあるでしょう。例えば仕入れたときにはまだ卵の状態で、少し時間が経ってからかえることもあります。虫は非常に小さいサイズのものが多く、水揚げ作業を経ても完全に取り除けるとは言い切れません。

商品制作のとき

花束やフラワーアレンジメントなど、草花を使って商品制作を行っているときも虫と遭遇しやすいです。ただし、手にしている商品はまもなくお客様の手に渡るものなので、見つけた虫は速やかに駆除し、ほかに虫がついていないかよくチェックしましょう。また、制作のときはお客様の前で作業をしていることが多いです。大きな声やオーバーリアクションを取ると、ビックリさせてしまうので、なるべく穏便にその場を済ませてください。

【草花の状態別】虫と遭遇する可能性

【草花の状態別】虫と遭遇する可能性

花屋の商品の中でも、虫が出やすいのは何かと気になる人もいるかもしれません。花屋で扱う草花の形式は主に、切り花と鉢植えの2種類です。この2つについて、それぞれ虫と遭遇する可能性を見ていきます。

切り花

切り花は栽培している農家などで、虫よけの薬剤を使っているかどうかによっても虫のつき具合が異なります。薬剤を使いながら育てているお花は、比較的虫がつきにくいですが、あまり薬剤を使わず栽培しているお花は、使用している場合よりも虫がいる可能性が高いです。ただし、どちらの方法でお花を栽培したとしても、絶対に虫がいないとは言い切れません。

観葉植物

鉢植えの観葉植物は、程よい湿気や隠れる場所が多いことから、お花に比べると虫がつきやすいです。土がいつまでも湿っている状態をキープしていると、そこへ虫が卵を生んで孵化します。さらに、観葉植物の葉は非常に大きく茂っていることから、虫にとっては居心地の良い場所になってしまうのです。虫に強い種類の観葉植物などもありますが、ケアを怠ったり、虫が発生しやすい環境に長時間置き続けたりすると、虫の餌食になってしまうので注意しましょう。

花屋で遭遇しやすい虫

花屋で遭遇しやすい虫はある程度決まっています。植物に発生してダメージを与える害虫が主です。特に遭遇しやすい種類には次のようなものがあります。

  • アブラムシ
  • アリ
  • ハダニ
  • カイガラムシ
  • イモムシ・毛虫

それぞれを詳しく見ていきましょう。

アブラムシ

アブラムシは黄緑色をした非常に小さい害虫です。花屋で遭遇する虫の中で最もよく見かける虫で、植物の葉や茎に何十匹も固まって発生します。アブラムシは植物の樹液を吸い取るため、吸い取られた植物は徐々に元気を失っていったり、病気の媒体にもなったりする存在です。繁殖力が強いため、ほかの植物に被害が広がらないよう、見つけたら早急に駆除をしましょう。

アリ

アリ自体は植物に直接被害を与える虫ではありませんが、植物にまとわりついていると不快に思う人も多いでしょう。また、一匹いると何十匹もいる可能性が高いです。最初にお花についていなくても、外から入ってきて突然現れることも多いので、こまめに植物の様子を見るようにしましょう。

ハダニ

ハダニはクモの仲間で、目視が難しいほど小さな虫です。ハダニがひそむのは葉の裏で、大量のハダニが集まるとクモの巣のような糸が発生します。ハダニに汁を吸い取られた葉は表面に白い斑点が出てくることも特徴で、生育不良や葉が枯れるなどの被害が発生するので、早めに処置をしましょう。

カイガラムシ

カイガラムシは、殻を背負ったような姿が特徴的な害虫です。植物に付着し、樹液を吸って弱らせます。また、カイガラムシのふんは「すす病」の原因となるカビを繁殖させるため、植物が病気にかかりやすくなります。なお、成虫は殻に守られ殺虫剤がききにくいため、物理的にこすり落とすなどの駆除が必要です。

イモムシ・毛虫

イモムシや毛虫なども植物にくっついているところを発見することがあります。上記で紹介したような虫よりもサイズが大きめなので、花屋に届く前の時点で取り除かれていることが多く、そう頻繁に遭遇するわけではありません。しかし、草花に卵の状態などでついていて、かえったところを花屋で発見される場合もあり得ます。

毛虫は安易に処理をすると、刺されて痒みや痛みを伴う場合があるので、見つけたら適切に駆除をしましょう。

虫が苦手な人が花屋の仕事で虫に遭遇したときの対処法

虫が苦手な人が花屋の仕事で虫に遭遇したときの対処法

花屋で働いていると、どうしても虫には遭遇しやすいです。そのため、完全に虫をシャットアウトするのは不可能なので、虫に遭遇したときの対処法を知っておくと安心して仕事ができるでしょう。ここからは、虫が苦手な人が花屋での仕事中に虫に対処するための方法を紹介します。

手袋を使って作業する

まずオーソドックスなのは、手袋を使って作業する方法です。虫を直接手で取り除くのはハードルが高いという人も、ゴム手袋など1枚隔てた状態であれば耐えられる可能性があります。花につく虫自体そうサイズは大きくないので、手袋をすればかなりふれたときの感触はカットできるでしょう。もしさらに万全を期したいなら、手袋をより厚手のものにするのもおすすめです。毒性のある虫や、植物のトゲなどから手を保護することもできるでしょう。ただし、夏場などは暑くて使えないことが予想されるので、手袋と一緒にティッシュなどを持ち歩いておくと良いかもしれません。

上司・先輩に報告する

自分で駆除できない場合や大量発生の場合は、虫を発見次第同じ職場で働く上司や先輩などに相談をしましょう。花屋で虫が見つかったら、それがどこから発生しているのか突き止める必要があります。元を断たなければ、再度虫が発生する可能性があるからです。

上司や先輩に報告すれば、虫の直接的な駆除は自分がしなくても済むかもしれません。ただし、職場全体で駆除作業を行う場合もあるので、業務の一環だと思って頑張ってください。

少しずつ慣れる

虫の駆除作業に少しずつ慣れていくことも大切です。花屋で長く働きたいなら、虫の駆除作業に全くノータッチを貫き通すのは難しいでしょう。苦手であっても、前述した手袋を装着しての対処法などを試しながら、徐々に慣れていくしかありません。必要に迫られれば苦手ながらもなんとか対処していけるものです。また、花を虫から守り、お客様にきれいな状態でお渡しすることを想像して、大事な作業だと改めて意識するのも良いでしょう。

虫が発生しにくい環境のつくり方

草花についている虫の駆除のほか、虫が発生しにくい環境作りも花屋でできる対策と言えます。花屋は店舗のドアの開閉回数が多いため、外の空気とともに虫が入ってくる可能性があり、それを完全に遮断できません。しかし、店内が虫のわきにくい空間になるよう工夫したり、草花のケアの仕方で虫予防を行ったりは可能です。次に紹介する内容は、草花が健康的に育つことにもつながるので、早速、見ていきましょう。

湿気が溜まらないようにする

店内に湿気が溜まらないよう、常に換気を行い風通しの良い場所で作業をしましょう。日当たりが悪いと湿気もこもりやすくなるので、できる限り日光を取り入れると良いです。湿気は虫が繁殖しやすくなるだけでなく、植物の根腐れやカビ、病気などといったトラブルの原因にもなりかねません。湿度をしっかりコントロールすることは、草花を元気に保つため重要なポイントです。

水やりは適度な回数を意識する

水やりの回数やあげ方を正しく意識することも、虫がわかない環境作りでは大切です。水が多い環境も虫がわきやすい要因になり得ます。花屋は水を扱う場面が多いので仕方ない部分もありますが、水やりの方法を間違うと鉢植えが虫の温床になりかねないので気をつけましょう。

具体的には、水をあげるのは表面の土が乾いてからで、あげるときには鉢の下から水が出るほどたっぷり注ぐことです。土が乾く時間がないと、土は常に水分を含みそこに虫がわきやすくなります。

また、受け皿に水が溜まり切ったら、絶対に水を捨てましょう。受け皿に溜まった水は、虫を寄せつけるだけではなく根腐れも起こします。

植葉の掃除や葉水などのケアを行う

観葉植物の葉はとても大きいので、ホコリなどが溜まりやすいです。ホコリは虫のエサになるため、放置していると虫がわきやすくなります。定期的に掃除をし、きれいな状態を保ちましょう。

また、葉が乾燥すると葉につく虫が発生しやすくなるので、適宜葉水を与えることも大切です。定期的にケアをしておけば、もし虫がいても被害は最小限におさえることができるでしょう。

花屋で働く魅力

花屋で働く魅力

花屋には、虫が苦手な人でも働きたくなるような魅力が複数あります。虫と闘うこともあるかもしれませんが、それ以上に大きな楽しみややりがいにも出会えるでしょう。

ここでは、花屋で働く魅力をご紹介します。

花のスペシャリストになれる

花屋で働くことで、花に関する幅広い知識や技術を身につけられます。例えば花の種類や特徴などの知識を深められるでしょう。花屋は季節などにより、1年中さまざまな草花が店頭に並びます。取り扱う植物について興味がわき、積極的に調べたくなるかもしれません。また、お客様に花について尋ねられる機会もあり得るので、日頃から知識を蓄えておくことが求められます。

草花の管理業務によって、植物を美しく元気な状態で長持ちさせる方法も学べます。フラワーデザインを行う業務の担当になれば、草花を使ったデザインのスキルも磨いていけるでしょう。このように、花屋の業務から得られるスキルは多彩です。花屋でいろいろな仕事を経験すれば、花のスペシャリストになれるでしょう。そして、そのスキルや経験を活かし、キャリアアップなども目指せます。

豊かな気持ちで仕事ができる

植物には、心を癒す働きがあります。花屋は美しい草花に囲まれた環境なので、豊かな気持ちで仕事ができるでしょう。どのような仕事でも、働いている中でつらい・悩ましいなどと感じる場面に直面します。大変なときでも、草花がもたらすリラックス感でメンタルへの負担が軽減されるかもしれません。

お客様の笑顔に出会える

花屋では商品の注文を受けたりお渡ししたり、接客業務もあります。お客様との距離が近く、リアクションを得やすいことも花屋の仕事の特徴です。

花を買い求める人の目的は人それぞれですが、ポジティブな内容が多くを占めます。商品を渡したとき、花の美しさや華やかさに思わず顔をほころばせるお客様も少なくありません。そのような、お客様の笑顔に出会えることは、花屋で働く醍醐味と言えるでしょう。

虫の駆除や対策などの業務も、すべてはお客様に心から喜んでもらえるような商品を提供するためのものです。お客様の笑顔につながる仕事だと考えれば、苦手な業務に対する考え方もまた変わってくるでしょう。

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プレミアガーデンはオンラインショップなどを運営するフラワーギフトの専門店です。胡蝶蘭・スタンド花・アレンジメントなど、多種類の華やかなフラワーギフトを取り扱っています。店舗を持って経営をしているわけではないため、直接お客様の前でお花を作ったり、提供することはありませんが、お花屋や植物に囲まれて仕事ができます。

募集職種はフラワーデザイナー・電話受付担当・配送ドライバーなどさまざまです。拠点は東京・大阪・名古屋・福岡のエリア内にあります。未経験者も歓迎していて、働きながらスキルを伸ばしていける環境も整ってるので、これまで花屋の仕事をしたことがない人も、ぜひチャレンジしてください。

まとめ

花屋の仕事においては、多かれ少なかれ虫に遭遇する場面があり得ます。自然のものを取り扱う業務なので、完全に虫をシャットアウトすることは難しいです。しかし、虫が苦手な場合でも、周りの人に相談する、直接ふれずに済むアイテムを使うなど、できる対処はあります。

また、虫に関する業務ばかりでなく、花屋の仕事の魅力に目を向けてみてください。豊かな気持ちとともに働きながら、草花の知識や栽培のスキルを身につけられます。スキルや経験によって、さらなるキャリアも開けるでしょう。花を通してお客様の笑顔や喜びにふれられることも大きなやりがいになり得ます。今回紹介した内容をきっかけに、花屋で働く自分をより具体的にイメージしてみてください。

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