フラワーショップに育休はあるの?あまり知られていないお花屋さんの特徴も徹底解説

「フラワーショップで働きたい!でも出産を考えている……」

「ライフスタイルが変わっても、長く働きたい」

とお考えの女性の方は多いのではないでしょうか。

フラワーショップは、女性の割合が高いため、ライフスタイルの変化で休職する可能性は高いといえるでしょう。でも、せっかく働くなら、長く働きたいですよね。

そこで、今回はフラワーショップでの育休・産休制度はあるのかや、フラワーショップでの業務内容や必要なスキルについてご紹介いたします。

花屋でも育休を取得できる

結論から言うと、お花屋さんでも、産休・育休を取得することは可能です。

なぜなら、労働基準法や育児介護休業法などで、法律上認められた制度であるからです。

産休(産前休業及び産後休業)は誰でも取得することができ、産前休業は、出産予定日の6週間前から、産後休業は出産の翌日から8週間まで取得できます。

(労働基準法65条)

育休(育児休暇)は、男女問わず子供が1歳に達するまでの間、取得することが可能です。子供が1歳になった後に保育所に入所できないなどの場合、会社に申請することで1歳6ヶ月に達する日まで育休を延長することができます。

(育児介護休業法5条3項)

さらに、2017年10月1日思考の改正育児介護休業法により、1歳6ヶ月以降も保育所に入所できない場合、最長2年まで再延長できるようになります。

ただし、育休は

  1. 継続雇用期間が1年以上であること
  2. 子供が1歳6ヶ月に達する日までに労働契約が満了することが明らかでないこと

の2つの要件を満たす必要があります。

要件を満たしているにも関わらず、育児休暇や産休を取れないという場合は、会社の対応は違法となります。

上記のことから、花屋であってもどのような職場であっても、育休・産休は誰でも取ることができます。

参考:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 | e-Gov法令検索

参考:労働基準法 | e-Gov法令検索

育休は女性だけではなく、男性も取得できる

女性同様、父親が育児休業を申請すれば、会社は育休を認める義務があります。

男性の育児休業取得はまだまだ取得率は低いですが、2022年10月の厚生労働省の調べによると、男性の育休の取得率は17.13%で、2021年に比べて3.16ポイント増え、過去最高となっています。

ただし、花屋・フラワーショップは小売業の一部ですが、小売業の男性の育休取得率は8.42%と業種別にみても一番低くなっています。

男性が育休取得をしない理由としては、収入を減らしたくないと答えた人が39.9%と一番多く、次に多かったのが取得しづらい雰囲気・周囲の理解がないと答えた人が22.5%でした。

そのため、花屋のみならず、日本企業では育休を取得しやすい雰囲気作りや体制づくりが急務となっています。

参考:「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査」

花屋の仕事の特徴

育休・産休は誰でも取得できる制度であることをご紹介いたしました。要件を満たせば、お花屋さんでも育休は取得可能です。ライフスタイルの変化があっても、長く働くことができることが分かっていただけたかと思います。

では、実際に「花屋に転職したい」「お花屋さんで働いてみたい」という方に向けて、お花屋さんの仕事の業務内容や勤務時間、必要なスキルなどについて紹介いたします。

業務内容

お花屋さんの業務内容は、主に以下のようなものがあります。

  • 花の仕入れ
  • 水揚げ作業
  • 接客・販売促進
  • ネットショップの更新や注文対応
  • フラワーデザイン

生鮮品である花は、魚と同じように市場で取引されるので、朝一番で仕入れなければいけません。どの花をどれだけ仕入れるのか、お店の客層や需要、流行などを考えた上で買い付けることが大切です。

買い付けた花はそのまま店に持ち帰り、花の鮮度を保つのに欠かせない「水揚げ」という作業を行います。花は生き物で、雑に扱うとすぐに鮮度が落ちてしまうので、茎を切りなおしたり、切り口に熱を加えたりと花の種類によってさまざまな水揚げ作業をしていくことが必要です。

丁寧に管理した大切な花をたくさんのお客さまに届けるためには、花のよさを伝えるための接客技術も磨かなければいけません。「おすすめはどれですか?」と聞かれたときに、お客さまの好みや用途に合わせて、アドバイスするのも大切な仕事です。またお店が売りたい花を手に取ってもらえるよう、花の並べ方を工夫したり、ワークショップなどのイベントを企画することもあります。

最近ではインターネットを使って花を買うこともできるようになりました。実店舗を持つ花屋がネットショップを合わせて運営するところもありますし、ネット専門の花屋も出てきているのが現状です。この形態は今後も増えていくことが予想されており、ネットショップでは注文対応やサイトの更新なども仕事になります。

フラワーデザインは、店頭販売用のものの制作をはじめ、お客様の注文に応じての花束の制作、事前に予約されているお祝い事やイベントのための装花の用意などがあります。

以上が一般的な業務内容ですが、具体的な業務内容は店舗や役割によって異なります。また、これら以外にも掃除や事務作業など日々行われる業務も多く存在します。

勤務時間

お花屋さんの勤務時間は、店舗や雇用形態により異なりますが、一般的には以下のようなスケジュールとなります。

  • 正社員:1日8時間程度が目安で、店舗の営業時間に合わせてシフト制が組まれることが多いです。朝早くから夜遅くまで働くこともあります。
  • アルバイト・パート:1日4時間〜8時間程度で、週に2日〜5日程度の勤務が一般的です。また、10:00〜23:30の間でシフト制となることもあります。

また、自分でお花屋さんを開業して、社員が1人の場合には、仕入れのため早朝5時〜6時頃に市場に行き、夜遅くまで作業するなど、長時間勤務となることがほとんどです。

具体的な勤務時間は店舗や役割によって異なりますので、求人情報の確認や面接の際の確認は怠らないようにしましょう。

休日休暇

多くの花屋では土日祝日も営業しているため、休日や休暇はシフト制です。

また、「母の日」などの繁忙期には休日が取れない週がでてくることもあるでしょう。そのため、繁忙期が終わってから長期休暇を取ることもあります。

アルバイト・パートの場合は、シフト申請で休日を取ることができたり、固定シフト制なら土日休みなども可能です。応募前に確認しておきましょう。

店休日があるお花屋さんであれば、店休日にはお休みができますので、「必ず同じ曜日に休みたい」という方は店休日のあるお花屋さんを選ぶと良いでしょう。

正社員の場合、毎週1日の休日か、4週間を通して4日以上の休日を与えなければならないということが労働基準法によって定められています。

そのため、取得できる曜日は日にちはバラバラになりがちですが、法定休日は取れると考えておきましょう。

必要なスキル・経験

お花屋さんは、未経験者の方でも働くことは可能です。

ですが、あると転職に便利であったり、就職した後のスキルアップに使えるスキルや経験は以下の通りです。

  • 接客業の経験
  • お花・植物に関する知識
  • フラワーデザインに関する知識・資格

お花屋さんは接客業でもあるため、お客さんに笑顔で接客することやお客さんが喜ぶような提案をすることが求められます。そのため、お花に関係していなくても、接客業を行っていれば大きなアドバンテージとなるでしょう。

また、花束やブーケを作成することになるため、フラワーデザインに関する知識や資格は持っていると即戦力になることができます。

フラワーデザインに関する資格は、「フラワーデザイナー資格検定」や「NFD資格」などがあります。

花屋の平均年収

お花屋さんで働くうえで一番気になるのがお給料ですよね。

ここでは、アルバイト・パートで働いた場合の平均時給や正社員で働いた場合の平均年収をご紹介いたします。

アルバイト・パートの場合

2023年9月現在、花屋のアルバイト・パートの場合の平均時給は、996円です。

地域別で比較すると、平均時給が高い地方は近畿地方で、その中でも大阪府は1092円となっています。

地域によって差がありますが、平均時給を見る限り、ほぼ最低賃金での募集が多いようです。2023年10月から、順次最低賃金の引き上げがありますので、これよりも平均時給は高くなることが予想されます。

参考:花屋の仕事の平均時給は996円/平均年収は338万円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

参考:地域別最低賃金の全国一覧|厚生労働省

正社員の場合

正社員の場合は、平均年収は338万円となっています。月収で計算すると、額面で28万円程度が相場のようです。

dodaの2022年の調べによると、20代の平均年収が342万円、30代が435万円、40代が495万円、50代以上は596万円となっています。

ただし、338万円という平均年収は、求人情報の金額の平均のため、昇給やボーナスは含まれていません。スキルアップをしていけば、平均年収を超えることは可能ですので、どのようなキャリアアップができるのかや、どの位で昇給があるのかを確認しておくと良いでしょう。

参考:花屋の仕事の平均時給は996円/平均年収は338万円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

参考:年齢・年代別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版)

花屋にはどんな人が向いている?

ここまでお花屋さんという職業を解説してきましたが、傾向としてはどのような人が向いているのでしょうか。

職種によっては向き不向きもありますので、モチベーションが落ちてしまい退職……というケースも少なからず存在するかと思います。

せっかく憧れの職業に就けたとしても「思っていたのと違った!」となってしまうのは非常にもったいないので、どういった方が向いているのかについても考えていきましょう。

花や植物が好き

まずは至ってシンプルな点となってしまいますが、「花や植物が好き」というのは業務を続ける上で非常に大きな強みであると言えるでしょう。

様々な花の知識を求められる場面もあるでしょうし、花言葉や花の名前を覚える必要もあるでしょう。

そういった部分が元から好きな方であれば、モチベーション維持としても強力な武器です。

体力に自信がある

続いてお花屋さんの店員として向いている人のポイントとしては、「体力に自信がある」というのも大きな強みとなるでしょう。

実は花屋の仕事としては「仕入れ」や「配達」などの体力が必要な業務もあるため、体力面で自信のある人材というのが常に求められている業界でもあります。

向上心を持っている

全職業共通ではありつつも「向上心を持っている」というのはフラワーショップ店員も例外ではなくとても大事な点です。

お花屋さんは無資格・未経験でも就職できるというのは言い換えれば「業務を通じて様々なことを覚える必要がある」ということでもありますので、仕事を行うためには、多種多様な業務内容および植物類等の知識を覚えることを苦にしない向上心が必要不可欠であると言えるでしょう。

花屋で働くメリット

さて、向いている人の傾向をお話ししたところで、次に「花屋で働くメリット」について解説していきます。

花に関する知識が増える

やはりこれは当然というべきではありますが、「花に関する知識が増える」というのはフラワーショップ店員ならではの利点であると言えるでしょう。

学生時代に花に関する専攻をしていた、というわけでもなければ日常的に目にする花や植物というのは限られています。

しかしながら、花屋であれば日常的に触れることの少ない美しい花々と密接に関わることとなります。

例えば10月など特定の季節に咲く花の種類であったり、花言葉を知識として持っておくことで、プレゼント選びのアドバイスが行えるため、決して業務外でもあって損のない知識だと言えます。

センスが磨かれる

また、花屋という職業は「美しさ」を販売する職業でもあります。

例えばフラワーデザインと呼ばれる花束の制作などでは自分や店舗の考える「美しさ」や「可愛さ」といったものを多種多様な花々を通じてフラワーアレンジメント等の形にします。

となれば、自分が考えたもの、店舗の方針に沿ったものであるかを問わず、色彩やブーケ作りのセンスが大きく磨かれる業務です。こういった部分は他業種ではなかなか身につかない技術であるといえるでしょう。

コミュニケーション能力が伸びる

他のメリットとしては、やはり接客業となりますので、「コミュニケーション能力が伸びる」というのが大きな利点として挙げられるでしょう。

多くのお客様への対応を通じて花や植物に対する質問や、贈呈するケースに関するご相談、配達や同僚との連携等々、接客業で基本的に求められるコミュニケーションはいずれも必要となります。

業務を続けるうちに臨機応変な対応であったり、各種コミュニケーション能力の向上は間違いなく望めるでしょう。

花屋で働くデメリット

ではメリットについて解説してきましたが、メリットがあればデメリットもあるのではないか、と考えるのが自然でしょう。

残念ながら、どのような職種であっても仕事は仕事ですので、大変な部分はあります。それはフラワーショップ店員という職業においても例外ではありません。

というわけで、どのようなデメリットが考えられるかについても見ていければと思います。

力仕事が多い

まずは「力仕事が多い」という点が挙げられるでしょう。

先述させていただきました通り、仕入れや品出しでは水の入ったバケツを運んだり、数百本単位のお花を運んだりする必要があります。

そのため、力に自信がない方や力仕事はしたくないという方は、慣れるまでに時間がかかってしまうでしょう。

朝早くから働く必要がある

朝が弱い方にとって、朝早くから働く必要があるというのもデメリットとなります。

仕入れをする際は市場でのセリが始まる6時から7時ころに行われますので、それよりも早くおきなければなりません。

また、営業時間までに水揚げ作業やディスプレイ作業を終わらせなければなりませんので、朝早くから忙しくなることが多いのです。

花屋の仕事の探し方

花屋に関連する仕事の探し方については、基本的に他業種と同じく求人掲載サイトにて探すのが最もポピュラーな方法です。

他にも、企業によっては公式WEBサイトを制作しホームページ上で求人情報の掲載、ならびに応募募集を行っている場合もありますので、具体的にどのようなパターンがあるのか見ていければと思います。

公式サイト

公式ホームページを作成されている店舗の場合は、まずはWEBサイト上に求人情報ならびに応募フォームが存在しているかどうかを確認してみましょう。

店舗ごとにホームページを分けられている企業様の場合もありますので、ご興味のある企業様が既に決まっている場合は公式サイトの有無を確認し、チェックするのが望ましいでしょう。

公式サイトが存在している企業様であっても応募フォームは設置されておらず求人サイト上の掲載のみというパターンも往々にしてありますので、応募フォームが設置されていなかった場合は電話での問合せをおすすめします。

求人サイト

現在主流なのが求人サイトでの募集を確認することです。

求人サイトであれば、「育休・産休の取得実績あり」「育休・産休あり」「時短制度あり」など、こだわりたい条件に絞って検索をかけることが可能です。

今ではindeedなどの無料で掲載できる求人サイトも増えたため、お花屋さんも気軽に求人広告を出すことができるようになっています。希望の条件のお花屋さんがあるかどうかは、定期的にチェックしておくと良いでしょう。

ハローワーク

失業をしてすぐである場合には、ハローワークで求人を探すのも良いでしょう。失業手当を貰う際には、ハローワークでの求職活動が求められるからです。

ハローワークであれば相談員の方に自身の能力や希望に応じて最適な職場を紹介してもらえる可能性も高いため、なかなか自分でお仕事を探したり、自分に合った条件を見つけるのが大変……という方は、ハローワークに訪問してみるのも一つの手段であると言えるでしょう。

求人情報誌

駅などに置いてある求人情報誌でも、お花屋さんの求人を探すことができます。インターネットの求人広告よりも、より地域密着型であることが多く、「自転車ですぐ来れる人」「地域の人とコミュニケーションが取れる人」などを求めている場合、求人情報誌に掲載することが多いです。

無料で求人を探せるほか、履歴書が添付されていることもありますので、見つけたら積極的に確認してみると良いでしょう。

店舗訪問

お花屋さんの前に、求人募集の貼り紙がしてあることもあります。近所のお花屋さんにも求人情報がないか確認してみると良いでしょう。

店舗を確認しておくと、「通いやすい距離なのか」「どのくらいのお店の広さなのか」「どのような人が働いているのか」などが分かりやすく、働いたときのギャップが少なくなります。

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株式会社プレミアガーデンでは、一緒に働ける方を募集しています。

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まとめ

今回はフラワーショップに育休・産休があるのかや、仕事概要、花屋で働くメリット・デメリットについて紹介いたしました。

お花屋さんに限らず、育休は要件を満たせば誰でも取得することが可能です。産休に至っては、いつ入社したとしても、誰でも取得することができます。

また、育休は男性でも取得することができます。求人情報を確認する際には、育休・産休の取得実績があるかどうかを確認しておくと、産休・育休後も働きやすい職場かどうかを判断できるでしょう。

プレミアガーデンでは、育休・産休の取得実績があり、女性が活躍している現場です。お花に関する仕事に就きたい!という方は、ぜひ一度プレミアガーデンの求人情報を確認してみてください。

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