花屋が実践する手荒れ対策は?日々のお手入れで手荒れを防ごう

花屋は、水揚げや水替え作業などで日常的に水を扱います。

また、バラの水揚げの際に棘で手が傷ついてしまったり、植物の茎や葉を触ることで手荒れを起こしてしまうことも少なくありません。では実際に花屋は、どんな手荒れ対策をしているのでしょうか。

今回の記事では、花屋の手荒れ事情と対策について解説します。

これから働きたいと考えている人も、今花屋で仕事をしている人も、本記事で紹介する手荒れ対策を日常のケアに役立ててみてください。

花屋で働いているときにできる手荒れ対策

手荒れを進行させないためには、仕事中にもできる範囲で対策やケアを行うことが必要不可欠です。

ただし花屋はお客さまから見られながら行う作業も多いので、なかなかゴム手袋などで対策をするのは難しいという一面もあります。

お店のバックヤードで行う作業では軍手を着用する、手を洗う際の温度に気を付けるなど、できるケアを積み重ねることで手荒れの悪化を防ぎましょう。以下の項目を意識していれば、手荒れを少しずつ軽減できますので、ぜひ参考にしてください。

軍手やゴム手袋を活用する

軍手やゴム手袋を活用することで、手を守りながら水仕事を進めることができます。

慌ただしい営業中に毎回付けたり外したりするのは難しいですが、たとえば植え替えや、オープン前や閉店後にする水替え作業の際などには活用してみると良いでしょう。

また年末年始に扱うことの多い松などは、特に手荒れしやすい花材です。そのため、その場合だけでも軍手をはめて作業することで手荒れを軽減することができるでしょう。

手を洗う時はぬるま湯を使う

冬の寒い時期は、手を洗うときに温かいお湯を使いたくなってしまいますが、手荒れ防止のためにはぬるま湯を使いましょう。

手を洗うときにはできるだけ32〜35度の人肌程度の温度の水を使うことが大切です。

熱すぎるお湯は手の皮脂を洗い流しすぎてしまい、冷たすぎる水では血行が悪くなり、手荒れが治りづらくなってしまいます。

またハンドソープを使用する際は、弱酸性の肌に優しいものを選ぶことも大切です。純石鹸分の「固形石鹸」が汚れが落ち、肌にも優しいです。

液体タイプのハンドソープを使う場合は刺激を軽減するためにしっかりと泡立ててから使用し、洗ったあとは薬剤を残さないように念入りにすすぎましょう。

濡れた手はできるだけすぐに拭く

濡れた手はできるだけすぐに拭くことで、乾燥を防ぎます。

手を洗ったあとにそのままにしておくと、乾くときに手の水分が一緒に蒸発してしまうのです。手が乾燥するとバリア機能が弱まった状態になるので、ちょっとの刺激でも手荒れを引き起こしやすいため、濡れた手はできるだけすぐに拭くようにしましょう。

また手は、顔などと比べるとタオルでゴシゴシと拭いてしまいがちな部分でもあります。

濡れた手を拭くときには、顔と同じようにタオルを押し当てるようにして優しく丁寧に拭くことを心がけましょう。

また外出先でよく見かけるハンドドライヤーは乾燥の原因になるので、手を守るためにはタオルドライがおすすめです。

こまめにハンドクリームを塗る

仕事中こまめにハンドクリームを塗るのは難しいですが、休憩のたびにハンドクリームを塗りケアすることで手荒れがひどくなるのを防ぎます。

ただしべたつきが少ない無臭のものを選ぶなど、製作する花束やアレンジメントに香りを残さないように配慮して使用するようにしましょう。

ハンドクリームを塗るときに気を付けたいポイント

  • 血行を促進するために、ハンドマッサージをしながら塗る
  • 爪のまわりは乾燥しやすいので、丁寧に塗り込む
  • 小まめに何度もハンドクリームを塗る

また手荒れの症状に応じて、手荒れに効果のある成分を含んだハンドクリームを選ぶことも大切です。

たとえば保湿効果を高めたい場合はセラミドなどが配合されたハンドクリームを、角質が硬くなってガサガサになっている場合は角質を柔らかくする尿素が含まれたハンドクリームを選ぶとよいでしょう。

日常的にできる手荒れ対策

仕事から帰ったら自宅でもハンドケアを続けることで、一日の手荒れを早い段階でケアすることができます。

特に気温が低くなることで血行が悪くなり、乾燥しやすくなる冬場は手荒れが進行しやすいシーズンです。

毎日細部まで丁寧にケアするのは難しいかもしれませんが、テレビを見ている間の時間や、寝る前の歯磨きとセットで習慣づけるなどで、日常的なケアを続けていきましょう。

手をいたわるハンドパック

手を集中的にケアできるハンドパックも販売されています。

ハンドパックには手袋型やシート状のものがありますが、手荒れがひどい花屋におすすめしたいのは手全体をケアできる手袋タイプです。

手袋の中にたっぷりの美容成分がしみ込んでいて、そのまま付けるだけでその日の手荒れを集中的にケアすることができます。

手の乾燥が進むと、手の甲の毛穴が目立ったり、キメの乱れから小じわが気になることもあるでしょう。

ハンドパックではたっぷりの美容成分で手全体にうるおいを届けてくれるので、日々のケアに取り入れると効果的です。

ハンドパック後に手に残った美容成分は、足や腕などに塗り込むと無駄なく活用できます。

手袋をして寝る

寝るときに、ハンドクリームを塗り、その上から手袋で保湿して眠る方法もあります。

ハンドクリームをたっぷり塗った手のベタ付きや、寝具にクリームが付いてしまうなど、気になる悩みも同時に解消してくれるアイテムです。

手袋の素材によって効果が変わるので、特徴を知って好みのものを選ぶと良いでしょう。

中には手袋をしたままスマホが触れる商品も販売されているので、夜にスマホを操作することが多いという人は便利なグッズもチェックしてみてください。

手袋の素材ごとの効果

・シルク 手触りが滑らかで、通気性、吸湿性に優れている

・綿 吸水性が良く丈夫、手汗をかいてもべたつかない

・麻 軽やかな付け心地で丈夫

皮膚科で薬を処方してもらう

見た目が荒れているだけではなく、手の皮膚に痛みやかゆみを感じたらできるだけ早い段階で皮膚科を受診しましょう。

手にかゆみがあるのは、炎症が起きている初期段階と言えます。

また、赤みがでたりひび割れを起こしているときも、早めの受診で悪化を防ぎましょう。

軽い手荒れの場合は、ハンドクリームや市販薬で様子を見るという人も多いかもしれませんが、傷になってしまった場合、成分が合わずに手荒れが悪化してしまうこともあります。

皮膚科では症状に応じて的確な薬を処方してもらうことができ、市販薬よりも即効性が期待できる薬も多いので、初期段階で受診しておくのが安心です。

手荒れはなぜ起こる?

健康な手の皮膚は通常、他の部分よりも分厚い角質で覆われている状態です。

しかし、なんらかの理由によって、肌のバリア機能が低下してしまうと手荒れが引き起こされます。

肌のバリア機能を低下させる要因は主に以下の3つです。

  • 水仕事
  • 紙や布に頻繁に触れる
  • 化学物質や薬品に触れる

これらの要因で、手の水分や皮脂が必要以上に失われると、バリア機能が低下した肌は敏感になり、通常よりトラブルを起こしやすい状態になってしまいます。

花屋では仕事中に水を扱うだけでなく、仕入れた花の開封作業や、配送の花の梱包で段ボールを扱う機会も多いので、手荒れしやすい環境にあると言えるでしょう。

また人によって、もともと乾燥肌や敏感肌の場合は、普通の人より手荒れを起こしやすくなります。

手荒れをそのままにしておくと、弱った皮膚から更なる手荒れを進行させ悪循環に陥ってしまうので、早い段階でケアして荒れるのを防ぐことが大切です。

花屋で手荒れするのはこんなシーン

花屋では、1日の中で水揚げや水替え、花束やアレンジメントの作製など、いくつもの作業があります。

鮮度を保つために水に浸かっている花を扱う作業のほとんどを素手で行うため、手荒れは花屋の職業病とも言えるかもしれません。

まずは、花屋の仕事の中でもどんな作業で手荒れすることが多いのかをみていきましょう。

花の水揚げ作業

水揚げとは、仕入れた花を長持ちさせるために行う作業のことです。

花の種類によって方法は異なりますが、茎の先端をカットしたり、枝であれば割りをいれたりして吸水しやすいように手助けをします。

水揚げ作業では、素手で余分な葉を取り除いたり、繊維質の茎を持つキクなどは水中で茎を折ったりする必要があるので、花屋の仕事の中でも特に手荒れしやすい作業と言えるでしょう。

花の水替え作業

花屋の店頭に並ぶ花瓶や桶、バケツの水を新鮮な水に入れ替えるのが水替え作業です。

水を交換するだけでなく、店頭に花を入れて並べる花瓶や花を保管しておくための桶は、ぬめりを取るために洗剤を使って綺麗に洗う必要があります。

また透明度が落ちてしまった花瓶や汚れのひどい桶などは、ハイターを使って汚れを落とすこともあるので、これらの作業の際に手荒れが進行しやすいと言えるでしょう。

水替え作業では、直接水道で流水に触れている時間が長くなるので、冬場はあかぎれなどを起こすとなかなか治りづらいこともあります。

植物の水やりや植え替え作業

観葉植物を扱っているお店であれば、植物の水やりや植え替え作業も花屋の仕事です。

水やりを行うだけではなく、枯れた葉を取り除いたり、元気のない植物があれば植え替えを行ったりと、素手で葉や土に触れる機会も多いです。

素手で土に触ることで、土の細かい粒子と皮膚の間に摩擦が生じ、傷付いてしまうため、これも手荒れの原因になります。

植え替えは軍手をはめて作業することが多いですが、それでも手が荒れたり乾燥しやすくなる作業と言えるでしょう。

花束やアレンジメントの製作

花束やアレンジメントを製作する際には素手で茎に触れ、余分な葉を落とします。

特に花屋の繁忙期である母の日や年末年始などは、作る花束やアレンジメントの量が多いので、手荒れもひどくなりがちです。

花の種類によっては、切り口から手荒れを引き起こす白い樹液が出るものもあるので、扱いに注意が必要なこともあります。

またトゲのあるバラを扱う際や、茎の先端にナイフを入れる作業などで、直接手が傷ついてしまったり、時には怪我を負ってしまうこともあるでしょう。

段ボールの開梱や梱包

意外かもしれませんが、花屋では段ボールを触る機会も多いです。

一見手荒れとは関係ないように思われますが、段ボールを触ることで手の水分がどんどんと奪われてしまうので、手が乾燥し、手荒れの原因になってしまいます。

段ボールに入って仕入れた花を開封するときに触ったり、配送が立て込む母の日のシーズンには、1日に何十箱もの段ボールを組み立てるようなこともあります。

乾燥するだけでなく、段ボールで直接手を傷付けてしまったりと、手荒れの大きな原因になっている作業と言えるでしょう。

花屋の手荒れに関する疑問

最後の項目では、花屋の手と手荒れに関する気になる疑問をまとめました。

  • 絆創膏をしたまま仕事をしても大丈夫?
  • 花屋は、美容師さんより手が荒れない?
  • ネイルをして仕事はできる?

以下の項目で詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

絆創膏をしたまま仕事をしても大丈夫?

切り傷ができてしまった場合は防水タイプの絆創膏で保護することで、傷をばい菌などから守ることができます。

また、傷の治りをサポートする効果のある絆創膏も有効です。

しかし、あかぎれが起きてしまった場所に絆創膏を貼ってしまうと、蒸れて、あかぎれが悪化してしまう可能性があります。

あかぎれを起こしている場合は、専用のテープ材を使用するか、皮膚科で処方してもらった薬を使用し、悪化を防ぎましょう。

花屋は、美容師さんより手が荒れない?

花屋で扱う水は主に冷水で、お湯を使って植物の管理をすることはほとんどありません。

お湯を使うと、手の皮脂も洗い流してしまうため、シャンプーなどでお湯を頻繁に使う美容師さんに比べると手荒れは少ないと言えるかもしれません。

また美容師さんは、髪を染めるときに使うカラー材が皮膚に付着することでも手荒れを引き起こしがちです。特にブリーチなどで使用する薬剤は、手荒れを進行させる原因になることが多いと言われています。

花屋では花瓶や桶を洗浄するときに使用するハイターの管理に気を付けていれば、薬品が原因で手荒れを引き起こす機会は少ないと言えるでしょう。

ネイルをして仕事はできる?

手のケアを心がけている人にとっては働く上でのネイル事情も気になるところです。

花屋は、働くお店によってドレスコードが違います。

中には私服で働くことができ、尚且つ髪色やネイルに関する制約も少ないお店も多いです。

ただし冠婚葬祭の花を扱う際など、シーンによってはネイルの色や雰囲気に気を付けなければいけない場面もあるでしょう。

また水仕事が多く、手を使う作業が多いので、どうしても美しいネイルを保つのが難しいという側面もあります。

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手荒れ対策を行って楽しく花屋の仕事を続けよう

花屋で働く上でどうしても避けて通れない手荒れには、丁寧なケアで対策しながら上手に付き合っていきましょう。

手荒れがひどくなる前に、毎日少しずつでもケアして防ぐことが大切です。

それでも、ひどい手荒れを起こしてしまったときには早めに皮膚科で薬を処方してもらうと悪化を防ぐことができます。

花屋で働く上で手荒れが心配という人も、ケアしながら働けばトラブルなく仕事を続けることは可能です。

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