フローリストにセンスは必要?センスを磨くにはどうすれば良いのか紹介
美しい花束やフラワーアレンジメントを目にしたときに感じる「素敵だな、美しいな」と思う感覚。これはあなたのセンスにその花束やアレンジメントの色彩やバランスがぴったりとはまったときに感じる感覚です。
美しいと感じる感性は人によってさまざまなため、同じ花束やアレンジメントを見ても、素敵だなと感じる人もいれば、ちょっと色合いが寂しいなと感じる人もいるでしょう。
そのため、フラワーデザイナーとして活躍するためには、技術の基本をしっかりと身に付けた上でセンスを磨き、自分で作った花束やアレンジメントに自信を持つことが大切です。
この記事では、「どうすればより多くの人に美しいと感じてもらえる花束やアレンジメントを製作するセンスを磨くことができるのか」その学びのヒントを紹介します。
花屋さんになるために、センスは必要?
花屋、フローリストを志す人の中には、自分にも素敵な花束やアレンジメントを作れるようになるのだろうかと不安を抱える人も多いかもしれません。
素敵な花束やアレンジメントを作るフローリストには、何か特別な才能があるように感じますよね。
確かに、中には、人とは一線を画したセンスを持って生まれ、フローリストとして活躍する人もいます。しかし活躍する人の多くは、花や色彩、バランスに関する基本的な知識や技術を学び、たくさんの花束やアレンジメントを作る中でセンスを磨いてきたはずです。
頭の中でどんなに素敵な花束やアレンジメントをイメージできたとしても、それを作るための技術がともなっていなければ、美しい作品を生み出すことはできません。
また、花は生き物なので、1本1本の茎や花の表情には個性があります。
そのため、花の合わせ方やバランスについて学んでいても、使う花に合った臨機応変な対応が求められます。
花に関する知識と技術を身に付けた上で、花束やアレンジメントを何度も製作し、さまざまなケースに遭遇しておくことが必要です。
センスを磨くための4ステップ
美しい花束やアレンジメントを製作するためのセンスは、生まれ持った才能だけではありません。
センスは、花を扱う仕事をする過程や日常生活において、磨くことができるスキルです。
では実際に、センスを磨くためにはどのような行動ができるのでしょうか。
以下で詳しく確認していきましょう。
美しいものを見て感動する
日常の中で、美しい花束やアレンジメントを見たり、花以外のものを見たり、「美しいな」「素敵だな」と感じることで、センスを磨くことができます。
たとえば芸術作品を鑑賞したり、お店のショーウィンドウや、ファッション雑誌からインスピレーションを受けたり、自分が働く以外の素敵だなと思う花屋を巡ってみるのもよい刺激になるはずです。花以外のファッションやインテリアの色使いが、花合わせのヒントになることもあります。
自分にとって美しいな、素敵だなと感じるものがあったら、なぜ美しいと感じたのかを考えてみましょう。花束やアレンジメントであれば、花合わせや色合わせ、花束の中でもこの花の使い方が素敵、など細かいポイントを探していきます。
素敵だと感じた小さなアイデアを集めていくことで、まったく同じに作るのではなく、素敵な花束をつくるための引き出しを自分の中に蓄えておくことができるはずです。
素敵な作品のよいところを真似る
素敵だなと感じる花束やアレンジメント、色合わせに出会ったら、実際に花を使ってそれを再現してみます。最初は真似でもよいので、素敵だと感じたポイントに焦点を当て、花束やアレンジメントの製作をしてみるとよいでしょう。
たとえば花合わせや色合わせであれば、同じ花を使って再現する、小花や葉の使い方であれば素敵だと感じた箇所にフォーカスするように束ねる、などしてアレンジしてみてください。それを繰り返すうちに自然と自分の製作スタイルとして、美しい色合わせや花や葉の使い方ができるようになるはずです。
美しいものを再現するには、花を扱うための基本的な技術が欠かせません。
花の組み方や高さなどを調整しながら何度も繰り返し製作することで、自分が理想とする美しい形を再現できるようになっていきます。
フィードバックをもらう
自分で美しいと感じる花束やアレンジメントが仕上がったら、自分以外の人からフィードバックをもらうことが、成長するための近道です。
人によって美しい、素敵だなと感じる感覚が違うので、自分では気が付かなかった意見をもらうことができます。
自分より先輩のフローリストからフィードバックを貰えば、よりたくさんの気づきが得られることでしょう。
フィードバックをもらったら、その箇所に関して改善します。
すると、自分で美しいと思っていた花束であっても、直したあとで、さらによくなったと感じるケースも多いです。
フィードバックを貰う前とあとで、どこが変わったからより美しくなったのか?を意識しながら制作することが大切です。
成功したら、どこがよかったのか分析する
美しい花束やアレンジメントが完成したら、その作品のどこがよかったから美しいと感じたのか?を分析してみましょう。
分析してよかったところに気づくことで、次の花束やアレンジメントの制作をするときに、その経験を生かすことができます。
美しいと感じる感性が人それぞれ違うからこそ、自分の作った花束やアレンジメントに自信を持つことも大切です。
お客さまに喜んでもらえたり、感謝してもらえた経験は、自分の作品の自信につながるでしょう。
素敵だなと思うアレンジメントを製作するフローリストは、自分の作品の色使いや花合わせに自信を持っています。
美しさに正解、不正解がないように、センスのよし悪しにも正解はありません。
だからこそ、自分のセンスがお客さまのセンスと合致して美しいと思ってもらえたときに、感動が生まれることがフローリストの仕事の魅力的な部分でもあります。
センスがいいと思われる花束をつくるには?
センスとよく似た言葉に「個性」があります。
たとえば絵画などの芸術作品やアパレルブランドの洋服を見て、一目で誰の作品なのかわかるということがありますよね。それはその作品や商品に、個性があるからです。
花束やアレンジメントも同様に、そこにフローリストの個性が感じられる特徴が生まれることがあります。
それは、花合わせや色合わせ、花の使い方に現れるものですが、その個性を素敵だなと思ってもらえると、お客さまからセンスがよい花束やアレンジメントだと感じてもらうことができるはずです。
基本をきちんと学ぶ
センスや個性があると感じてもらう花束やアレンジメントをつくるためには、基本を知って、技術の基礎を身に付けておくことが欠かせません。
まずはラウンドブーケやロングブーケなど、基本の形を美しく製作できるようになった上で、自分にしかないスタイルを追求することが大切です。
素敵だなと思うアイデアが見つかったとしても、基本的な技術が身についていなければ、花を使って再現することはできない可能性が高いです。
「普通=スタンダード」を知っているからこそ、それと比べて仕上がった花束が素敵なのかどうか、あまりよく無い仕上がりなのか、よし悪しを決める基準を自分の中に持つことができるはずです。
流行をリサーチする
ファッションの流行と同様に、パステルカラーの花合わせが流行ったり、くすみカラーやニュアンスカラーと呼ばれる、雰囲気のある色合いの花束が人気になったり、花にもトレンドがあります。
雑誌やSNSなどの情報をリサーチして、今世間でどんな花がトレンドになっているのかを知っておくことも大切です。
流行と合わせて、季節感にも気を遣ってみましょう。
日本には四季があり、それぞれの季節にはイベントがあります。
夏にはなんとなく爽やかで涼しげな花束が、冬はウィンターカラーやクリスマスを思わせる花束が求められることも多いでしょう。
その時々の流行りと季節のトレンドを押さえ、活かすことができれば、お客さまにもトレンド感があり、センスがよいと感じてもらえる花束やアレンジメントに仕上げることができるはずです。
目標とするフローリストを見つける
美しいと感じる感覚が人それぞれだからこそ、「こんな花束が作りたい」「こんな花合わせができるフローリストになりたい」と感じられる目標となるフローリストがいると、センスを上達させるための手助けになってくれます。
身近にレッスンを受けることができる相手であれば、上達への近道になるでしょう。テレビなどで活躍してなかなか直接会うことはできない相手であっても、作品を見て、自分の花束やアレンジメントの目標とすることができます。
フローリストによって、花合わせも、色合わせのセンスも十人十色です。
だからこそ、何より自分が素敵だな、と思えるフローリストを見つけて目標とすることが、上達への近道になります。
自分の作品に自信を持つ
少し突飛かな?と感じる花束やアレンジメントであっても、「あの有名なフローリストが作ったなら、この作品は美しいに違いない」と思った経験はないでしょうか。
常に自分の作った花束やアレンジメントに自信を持ち、美しいと思えたものだけを作り続けることも、自分を成長させるために欠かせないことです。
もちろん、より素敵なものをつくるために、周りからのフィードバックを受け入れることも大切です。しかし、自分の生み出したものに自信が持てなければ、見る人にも、センスがある、美しいと思ってもらうのは難しいでしょう。
お客さまへお届けする花束やアレンジメントに常に最善を尽くし、美しいと思えるものをお届けするその姿勢は、プロのフローリストとしてとても大切なことです。
センスをよく見せるためのバランスのコツ
見る人に素敵だな、センスがいいなと思わせるためにはいくつかコツがあります。
花束やアレンジメントを製作する上では、花の個性を大切にすることが、その花を美しく見せるコツであると言われています。
花は1本1本、茎の曲がり具合も、花が向いている方向も違います。
それを花束やアレンジメントの中で活かし、まるで本当にそこに自然と咲いているかのように束ねたり、アレンジすると見る人がナチュラルで美しいと感じる作品に仕上がるでしょう。
花合わせのコツ
美しい花束やアレンジメントを製作するためには、花選びが大切です。
まずはメインにしたい花を決めて、そこに合わせて小花や葉を選んでいきましょう。
葉や枝ものは、花と花の間の空間を埋めることで、1輪の花をより美しく引き立てる役割を担っています。
大きめの花を多めに組み合わせるとゴージャスな印象に、小花をメインに花合わせをすると繊細で可憐なイメージの花束に仕上がるでしょう。
また、葉や枝ものをふんだんに取り入れることで、ナチュラルで自然な雰囲気の花束になり、まるで美しい庭の花を集めてきたような無造作感を生み出すことができます。
合わせる花や仕上がりの雰囲気に合わせて葉の種類にも気を遣いましょう。
2〜3種類の葉を取り入れることで、より動きを感じられる花束やアレンジメントに仕上がります。
花束に高さや動きを出したいときには、1本の茎にいくつもの花がついたラナンキュラスやアリストロメリア、あるいはラインフラワーと呼ばれるカラーやストックなどが活躍します。
色合わせのコツ
まずは同系色でまとめた花合わせから始めてみましょう。
同系色でまとめると言っても、薄い色から濃い色までのグラデーションでまとめたり、あえて淡い色合いのみの花を合わせて優しい花束に仕上げたりと、バリエーションはさまざまです。慣れてきたら同系色の色合いの中に、アクセントとして反対色を取り入れたり、数種類の色をマルチングしながら束ねていく方法もあります。
同系色ではない数種類の色を合わせるときには、花束やアレンジメントの「テーマ」を決めて花を選ぶと、全体にまとまりが生まれます。
ファッション雑誌や美しいと思う美術作品など、色合わせのヒントは花以外にもたくさん見つけることができるはずです。
素敵だなと思う色の組み合わせを見つけたら、ぜひ花束やアレンジメントの色合わせに取り入れてみましょう。
ラッピングのコツ
同じ花束やアレンジメントであっても、ラッピングに選ぶ素材や色合いは、全体の雰囲気を大きく左右します。
花束やアレンジメントと同じように、ラッピングの色合いや使うラッピングペーパーやリボンの質感にもこだわってみましょう。
素材を選ぶときには、自分が作りたい花束やアレンジメントの雰囲気を決めておく必要があります。
高級感を求めるのであれば、リボンの質感にこだわってベルベットやチュールなどの素材を取り入れたり、逆にナチュラルで自然体な花束やアレンジメントを目指すのであれば、ラッピングを極力シンプルにしたりすることも一つの方法です。
ラッピングは、あくまでも花の美しさを引き立てるためにあります。
自分の作った花束やアレンジメントが最大限美しく見えるラッピングはどんなものなのかを考えて選ぶことが大切です。
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まとめ・センスを磨いて、美しい花束で感動を届けよう
センスは、生まれ持った才能だけではなく、努力で磨くことができることを紹介しました。
美しいものを見て感動することは、センスを磨くことだけではなく自分自身の心の豊かさにもつながるはずです。日常生活でも気づきやヒントになる要素はたくさんあります。
プロのフローリストとしてセンスを磨き、美しい花束やアレンジメントで、見る人やお客さまに感動や喜びが届けられる作品が作れるお手伝いができると幸いです。