個人経営と大手花屋のバイトの違い|メリットデメリット解説
お花が好きな方、フラワーアレンジメントに興味がある方は、一度は花屋でアルバイトしてみたいと思いますよね。和やかな雰囲気のお花屋さんには心が癒されます。
花屋への転職やバイトを考えている人たちの中には、「花屋の仕事はきつい?」「本当に未経験でも働けるの?」などの疑問をもっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、個人経営と大手花屋の違いを比較し、仕事内容も踏まえつつ、花屋への転職・バイトに向いている人はどんな人か解説していきます。
個人経営の花屋と大手花屋との違いや、メリットデメリットなどを知り、どちらが自身の働き方に合っているか、この記事を読んで確認してみてください。
個人経営と大手花屋のバイトの違い
まず、個人経営と大手花屋の違いはどんな所にあるのでしょうか。
花屋のアルバイトの時給に関しては、地域により差はあるものの、個人経営・大手花屋との大きな違いはありません。また、業務内容もそれほど違いはありません。
個人経営と大手花屋のアルバイトにおいて、違いがあるものは以下の通りです。
- 研修制度の有無
- 福利厚生の豊富さ
- 社員の数
次の項目で、以上3つに焦点を当て、解説していきます。
研修制度の有無
個人経営のお店では、研修のカリキュラムがない花屋もあります。わからないことがあればその都度聞き、覚えていく必要があるでしょう。
反対に、大手花屋では研修制度が充実しているといえます。アルバイト・パートでも研修制度が充実しており、基本的な花のお世話からフラワーアレンジメントまで学べる所もあります。
花屋でアルバイトや仕事をするには、お花の知識はもちろん、季節や冠婚葬祭などのイベントについての知識や、花屋の業務全般のことなど、多くのことを覚えなくてはいけません。
あらかじめ花や冠婚葬祭の知識を身につけるようにする、もしくは、研修制度が充実した花屋を選ぶと良いでしょう。
福利厚生の豊富さ
アルバイトに応募をする際、個人経営に比べると、大手花屋の方が福利厚生は豊富です。
求人サイトを見てみると、チェーン店を多く抱えるような大手花屋では社会保険を完備している所が多くあります。また、昇給や社員登用される所もあります。
個人経営のお店では、社会保険について書いていない所が多いです。
また、基本的には交通費支給される場合が多いのですが、中には支給されないような個人店もあるので注意が必要です。
アルバイトでも、長く働きたいのであれば福利厚生が充実している所の方が働きやすいでしょう。
社員の数
個人経営ではスタッフの数が少なく、場所によっては家族経営の所もあります。
人数が少ない職場ではアットホームな環境で働けるというメリットがあります。
逆をいえば、少人数の中でなかなか馴染めないと職場の人間関係に疲れてしまうという人もいるかもしれません。
一方、チェーン展開しているような大手花屋はスタッフの人数が多いです。
人数が多いことのメリットとしては、求人数が多くアルバイトが起用されやすい点や、シフト制を採用しており時間の融通が効くという点が挙げられます。
しかし、人数が多い分、スタッフ間のコミュニケーションを業務的に感じる人もいるでしょう。
個人経営や大手花屋のバイトで働くメリット
ここまで個人経営と大手花屋の違いについて説明してきました。
研修制度や福利厚生など大手花屋の方が充実していることがわかりましたね。
しかし、個人経営の花屋の和気藹々した雰囲気に惹かれる方も多いと思います。
次は、個人経営や大手花屋のそれぞれのメリットと共通する部分について、詳しく説明していきます。
個人経営の場合
- 街の人たちや社員と密なコミュニケーションが取れる
個人経営のフラワーショップでは、地域に寄り添いながら営業している所が多く、街の人たちとの会話を楽しみながら仕事することができます。
直接お客様と接するため、感謝の言葉を直接もらう機会も多く、やりがいを感じられます。
また、少人数で仕事をしている所が多いため、社員同士のコミュニケーションも密に取れる環境となっているでしょう。
和気藹々とした雰囲気が好きな人や人と接することが好きな人は、個人経営の花屋が向いているといえます。
大手花屋の場合
- 研修制度が充実
- 福利厚生が豊富
大手花屋のメリットは、研修制度や福利厚生が豊富であることが挙げられます。
研修制度が充実しているお店では、仕事がマニュアル化されており、業務内容がわかりやすく整理されています。
一から花の取り扱いについて教えてくれるため、未経験者でも挑戦しやすい環境といえるでしょう。
資格制度を導入している所もあるため、働きながら花の勉強をすることができるケースもあります。
また、アルバイトでも福利厚生が豊富な企業が多くあります。労災や雇用保険がしっかりしている所は安心して働くことができますね。
また、昇給や社員登用制度があるお店もあるため、情熱をもって花屋で働きたい人は大手花屋を検討してみるとよいでしょう。
共通するメリット
- 年齢や学歴問わず歓迎
- 未経験者でも採用されやすい
- 好きな環境で働ける
- 廃棄予定の草花をもらえる場合も
個人経営と大手花屋の共通するメリットは以上の4つが挙げられます。
花屋のアルバイトは、年齢や学歴を問わず求人募集されています。
そのため、大学生から主婦の方まで幅広い年齢層の人が働いています。
また、未経験者でも採用されることが多く、多くのバイトの人はお花屋さん未経験です。
人と接することが多いため、接客業経験者している人、明るく笑顔の多い人が採用されやすい傾向にあります。
お花が好きだったり、フラワーアレンジが好きな人にとって、花屋の仕事は憧れの職業です。そんな場所で働くことができたら、まさに“好きを仕事”にできます。
好きな環境で働けるというのも魅力の一つですね。
そして、そんなお花好きの方にとって嬉しいメリットとして、廃棄予定の草花をもらえる場合もあるという点が挙げられます。
売れ残ったお花をもらえるチャンスがあるので、憧れの花のある暮らしができます。
少し萎れてしまった花をドライフラワーとしてお家で飾ることもできますね。
多くの花屋では社割で花を買うこともできるので、お花が好きな人は打ってつけのお仕事でしょう。
個人経営や大手花屋のバイトで働くデメリット
花屋のバイトは未経験者や幅広い年代の方が活躍できる場だということがわかりました。
また、お花好きにとっては嬉しいメリットがたくさんありますね。
続いてデメリットについて解説していきます。
個人経営の場合
- 研修制度が整っていない場合が多いことや福利厚生が薄いこと
個人経営のデメリットとして、研修制度が整っていないことが挙げられます。
マニュアル化されていないため、実際に仕事内容を見ながら覚えたり、わからないことをその都度聞いていく必要があります。
少人数で仕事を回している場合は、バイト一人で店番を任せられることもあります。
また、福利厚生が薄く、社会保険や社員登用がない所が多いです。
場合によっては、交通費も出ない所があるため、求人をよく確認した方がよいでしょう。
大手の花屋の場合
- 大手でも時給は一般的な時給とさほど変わらない
大手花屋のデメリットとしては、個人経営のお店と時給がそれほど変わらない点が挙げられます。
花屋全体の平均時給は989円となっています。エリアによって差はありますが、900〜1100円台が相場です。
全国的にチェーン店をもつ花屋の方が、給料が多くもらえそうなイメージをもちますが、
変わらないのが現状です。
共通するデメリット
- 見かけより肉体労働で体力的にきついことも
- 手荒れや虫の駆除がある
- 雑用しかさせてもらえないお店も
- 草花の育て方や特徴など覚えることが多い
お花屋さんといえば、花束を作るイメージがありますが、働き始めの頃は花や木の世話がメインとなります。
生花を取り扱う店では、切花の鮮度を保つため、水揚げという作業を行います。
この水揚げでは、大量の水を入れ替えたりするため、かなりの重労働です。
また、水仕事が多いため、手荒れしやすい仕事と言えるでしょう。
そして、生きた植物を扱うため、当然虫が出ます。
手荒れしやすい方や虫が苦手な人にとっては、過酷な現場かもしれません。
その他のデメリットとして、勉強することが多いことが挙げられます。
お客様の希望の花束を作るためには、花の知識は必要ですし、植物を取り扱うための知識も必要になります。
贈る花によっては、花言葉の意味を知っておかないとお客様の希望に叶う花束が作れないこともあります。
また、業務全般に関わる締め作業や電話対応、レジ打ちなど覚えることは多いです。
個人経営や大手花屋バイトの業務内容
個人経営や大手花屋のバイトのメリット・デメリットについて解説しました。
デメリットを見て、大変そうと感じた方もいると思います。
花屋の仕事には、第一に花や木の世話があるため、水やりなど力仕事が必要となりますね。
実際、フラワーショップの仕事とは、どんな仕事内容なのでしょうか。
ここからは個人経営や大手花屋のバイトの業務内容について詳しく説明していきます。
- 花や木の世話
- 店舗で接客
- 花束の作成
- レジ打ち・電話対応
- 配達業務
- 花屋の業務全般に携わること
花や木の世話
生花を扱う花屋では、花の鮮度を保つため、水揚げという処理を行います。
市場から仕入れた切り花に対し、水を吸い上げやすくするために行う処理です。
また、お店に並ぶ花が枯れていないかチェックしたり、汚れた花をこまめに取り除いたりします。
処理したお花は水の入ったバケツにいれ、店頭に出します。
そして、花が入ったバケツを洗い、水を取り替える作業もあります。
これらの仕事は力仕事ともいえますが、生花を扱うお店では最も重要な仕事といっても過言ではないでしょう。
店舗で接客
お花を選んでいるお客様への声掛けも重要な仕事の一つです。
花屋に来ているお客様は相談しながら花を購入したいと考えている人が多いからです。
贈り物や特別な日の記念として花を購入する方が多いため、お客様の気持ちに寄り添った接客が大切になります。
また、観葉植物など自宅用に花や木を購入するお客様には、その植物のお手入れの方法を伝えます。
心地よい接客をすることで、またこの花屋を利用したいと思ってくれるきっかけになり、働く側もお客様の笑顔と感謝の言葉で花屋で働いていてよかった、と思える瞬間です。
花束の作成
花屋では、お客様の希望にそって、花束を作成します。
バイトを始めたての頃は、水揚げや水換えなど雑務を中心に行っていくため、慣れてきた頃に任されるようになります。
希望にそった花束を作るには、贈る目的や予算、花束のイメージをしっかりとヒアリングする必要があるでしょう。
お客様との密なコミュニケーションをとった上で作成し、花束のデザインセンスも必要となる作業です。
未経験ではなかなか難しいため、長く働く事でフラワーアレンジメントや花束を作る作業に携われるでしょう。
レジ打ち・電話対応
アルバイトを始めて間もない頃は、レジ打ちや電話対応など基本的な接客業の仕事も任されます。
これらの仕事は、他の接客業と大きく変わりありません。レジ打ちでは、レジ操作の方法や伝票の切り方などを覚えます。
電話対応では、贈る花の予算や贈る用途、どんな人に贈るのか、配達の有無、連絡先などを聞き、フラワーアレンジメントを作成するスタッフに間違いのないように伝えます。
電話越しでもお客様の希望を聞きながら、仕上がる花束のイメージを共有することが重要です。
配達業務
運転免許があれば、配達業務を任されることもあります。配達先は、個人宅や会社、イベント会場、冠婚葬祭の場になるでしょう。
配達業務の多くは、オフィシャルな場が多く、社会人としてのマナーが必要となってきます。
特に冠婚葬祭の現場に携わる場合は、失礼のないように気をつけましょう。
また、イベント会場などに花をセッティングし、その後の回収作業まで行う場合もあります。
フラワースタンドなど大きな花を扱うことが多いため、男性も活躍できる場所でしょう。
花屋の業務全般に携わること
シフトの入る時間によっては開店の準備や閉店後の締め作業などを行います。店内清掃やレジの開け・閉めなどが主な仕事内容です。
花を店頭に並べ、床に枯葉などが落ちていないか確認し、開店の準備をします。
閉店時は、店頭に出した花を片付け、レジを閉め、店内の清掃をします。
その他取引先との電話対応など日常的な業務を行います。前向きな姿勢が認められ、信頼されてきたら、店のディスプレイを任せられることもあります。
個人経営の花屋のバイトに関するよくある質問
次に、花屋のバイトをする際によく聞かれる質問についてご紹介します。
- 資格は必要?
- 社員になれる?
- いつが繁忙期?
- 花屋にはどんな人が向いている?
- 花屋になるための心構えは何が必要?
- 花屋のバイトってきつい?
上記をよく把握し、花屋のバイトが自身と合っているか検討してください。
資格は必要?
花屋のバイトや就職・転職に関してもいえることですが、未経験・無資格でも採用される所が多いです。
とはいえ、花に関する資格をとっていると即戦力とみなされ、採用されやすい傾向にあります。
資格の例として、NFD(フラワーデザイナー)やFDA(フラワーデコレーター)、FDA(フローリスト検定)などがあります。
これらの資格はフラワーアレンジメントに関わるものです。この他にも花に関する資格は多くあり、花に関する知識をもっていると有利になります。
社員になれる?
長く働く事でアルバイトから社員になれる可能性があります。やる気があり、信頼される人であれば、業務全般を任せられるようになり、社員に昇格する可能性は高いです。
また、個人経営よりも大手花屋の方が社員登用を積極的に行っている場合もあるので、
社員を目指すなら大手花屋も検討するといいでしょう。
チェーン展開するような大手花屋では、新入社員を募集している所もあります。
社員になれたら花屋の経営について学ぶ機会もあるでしょう。
いつが繁忙期?
花屋にとって母の日、年末、入学・卒業シーズンが繁忙期です。
特に母の日のある5月は一番の繁忙期となるので、忙しい店ではスタッフ総出で準備します。
年末も正月飾りを用意する時期になるため忙しい時期です。
お盆やお彼岸の時期は、仏花の準備で忙しくなります。そのため、3月、8月、9月も繁忙期となります。
入学式や卒業式など、イベントで使用するスタンド花を請け負っている花屋では、3月〜4月が繁忙期となります。
また、ブライダル専門に扱う花屋では、結婚式が多くなる時期である春や秋が忙しくなります。
これらのイベントは土日に行われることが多いため、イベント花を扱うお店では土日が特に忙しくなるでしょう。
花屋にはどんな人が向いている?
- 花が好きな人
- 体力に自信がある人
- 人と接するのが好きな人
- 勉強熱心な人
- デザインセンスや色彩感覚に優れている人
花に向いている人は以上の5つの点が挙げられます。やはり第一に花が好きな人には向いている仕事です。花や木などの植物が好きで、自ら勉強する姿勢のある人にとっては、楽しく働ける職場です。
お客様のニーズを把握し、プレゼントとして贈る花を一緒に選ぶことも仕事の一つです。
そのため、人と接するのが好きで、密なコミュニケーションを取れるような人が向いています。
また、フラワーアレンジメントや花束のラッピングを行う際、デザインや色彩感覚のセンスがあるとよりお客様から喜んでもらえるでしょう。
そして、未経験からアルバイトとなった際は、まずは水揚げや水換えなど力作業がメインとなってくるため、体力に自信がある人の方が向いています。
花屋になるための心構えは何が必要?
花屋の仕事には花の世話だけでなく、接客も含まれます。
仕事をする上での基本的なコミュニケーション能力は必要と考えていた方が良いでしょう。
また、覚えることが多いため、事前に植物について学んでおいたり、害虫駆除について学んでおくとより良いですね。
花屋の仕事は朝が早く、立ち仕事も多いため、体力をつけておくこともおすすめです。
そして、花が好きという気持ちだけでは務まらない部分もあるので、初めから花屋の業務内容について把握しておけば、働いてからのギャップも少なく長く働くことができるでしょう。
花屋のバイトってきつい?
力仕事が多いため、体力に自信がない人はきついと感じることが多いです。また、市場からの仕入れ作業がある日は朝早くから働かなければいけません。
繁忙期ともなれば、朝早くから夜遅くまで働くことがあるかもしれません。
その上、基本的には立ち仕事であり、店頭へ生花と水の入ったバケツを運ぶ作業や水仕事が多いため、手荒れしやすい人は手が痛くなり辛く感じることもあり、「きつい」という口コミをよく目にするかと思います。しかしその際は、手袋を着用し、日々の仕事の中で体力がついていけば対応することができます。
どんな仕事でも「楽な仕事」はないので、「花屋がきつい」と思う方は、華やかな見た目とのギャップでそう感じている方が多いように思います。花屋の全容を知り、理解した上で対策をしていけば「きつい」とは感じないでしょう。
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まとめ
今回は個人経営の花屋と大手花屋を比較しながら、花屋の仕事内容やその魅力について解説しました。
個人経営のお店では、アットホームな環境で働けるというメリットがある反面、研修や福利厚生が薄いというデメリットがあり、大手花屋では研修制度や福利厚生が充実しており、長く働きやすい環境です。
花屋の仕事は、意外と力仕事が多く、接客やお花の知識、冠婚葬祭に関わることなど勉強することも多く、大変な仕事です。その分、やりがいのある仕事だともいえます。
お花が好きな方や人と関わることが好きな方には最適なお仕事なので、ぜひ興味がある方はお花屋さんでアルバイトから働いてみましょう。